講師コラム
部下が育つマネジメント(講師 宇高育男)2021/11/04
~KBP講師が人事担当者様・ビジネスパーソンの方々へ役立つヒントをお伝えします~
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マネジメントにとって最も重要な業務は何かと尋ねると、多くの管理者が「部下育成」だと口をそろえます。組織の人材・部下の成長は、組織の未来を創る上で、最も重要な経営マネジメント要素であることは間違いないでしょう。しかしながら、「部下の育て方」、「教える」ということについて、基本から体系立てて学んだ方は少ないのではないでしょうか。今回は、「部下が育つマネジメント」について、基本となる考え方を3つご紹介します。
一つ目は、昭和・平成前期世代と今の若手世代では、パラダイムが違うことを理解することです。昭和から平成前期にかけての世代は、
・プライベートを犠牲にして仕事をする
・自分の価値観を仕事に出さない
・仕事とは我慢し苦労して取り組むもの
という、仕事の価値観を持っている方が多いようです。一方、現在は、
・ワークライフバランスを重視する
・ダイバーシティを認める
・エンゲージメント(興味のあることへの熱意)
というように、仕事への価値観が大きく変化しています。マネジメントはまずこの視点を受容することから始めなければなりません。
二つ目は、やる気を出させる、元気を出させるための基本となる知識を習得し実践することです。動機づけ・衛生理論(F.ハーズバーグ)、内発的動機づけ理論(E.L.デシ)、ワーク・エンゲージメント(W.B.シャウフェリ)、PM理論(三隅二不二)、状況対応リーダーシップ理論(K.ブランチャード、P.ハーシー)など、多くの理論があります。これらの理論を知っておくことにより、部下育成のマネジメントに対する理解が深まり、実践でも応用できるようになります。
三つめは、部下の自己効力感を高めながら、経験学習サイクルを回していくことです。このためには、コーチングやアサーションといったスキルを使いながら、部下とコミュニケーションを深めていくことも必要でしょう。
いつの時代もマネジメントにとって、人材育成、部下育成の悩みは尽きませんが、今の若手世代には、従来にも増して丁寧な対応が必要になっていることは間違いないでしょう。日常の業務に忙殺されがちなマネジメントですが、一度、時間をしっかりとって、部下育成に向き合ってみてはいかがでしょうか。
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部下が育つマネジメント
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