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講師コラム

「コミュニケーションにおける2つの力」(研修開発グループ 足立 泰政)2026/04/01

 私は、研修の場面で、お客様からご相談を受けることがあります。

「原因は職場のコミュニケーションが良くないことなんです、みんな話したがらないんですよ」
「私は口下手なので、部下とのコミュニケーションが苦手なんですよ」

 コミュニケーションを良くするために、皆さん上手く話をしたいとおっしゃいます。
確かに、上手に話すこと・自分の考えを伝えることは、ビジネスにおいて大切なことですし、必須のスキルです。
でも、それだけでは不十分ではないでしょうか?

 コミュニケーションは、よくキャッチボールに例えられます。
テレビの野球中継を観ていると、時々ブルペンでの投球練習が映ります。
『ピッチャーがボールを投げる。キャッチャーがその球を受けて、投げ返す。』を繰り返しています。
ピッチャーは繰り返し投げることで肩の調子を作るのですが、
キャッチャーはどのようなボールだったかを『伝え返し』ています。

 ボールの勢いやちょっとした変化だけでなく、腕の振りや足のあげ方・投げるタイミング、
そして受けたときの感触…、様々なことを伝え返しているようです。

 優れたキャッチャーには、伝わってくるものを『受け止める力』が必要ではないでしょうか?

 私たちはコミュニケーションを行うときに、❝ことば❞の『意味』だけでなく、
意図や意思、想いや感情といった様々なものを、様々な形で発信しています。
特に、『想い』や『感情』は、❝ことば❞以外の部分から伝わるものです。

 例えば、顔の表情や声の調子、目の動き、しぐさまで、私たちは身体全体を使って発信しています。
それどころか、持ち物や服装、会話する環境(場所)すらも選んでいるかもしれません。
そして、こうした❝ことば❞以外から伝わる情報の中にこそ、本当に伝えたいものが含まれているのです。

 コミュニケーションは、ピッチャーがボールを投げ、キャッチャーが受け止める、という2人の協同作業です。
そのために大切なことは、『伝えること』と『受け止めること』の2つの力が合わさることです。

皆さんも、『受け止める』力を鍛えてみませんか?