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講師コラム

知らないって、怖くない?家庭用と業務用の電化製品の違いを知っていますか?(講師 富永健治)2022/10/05

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家庭での生活に欠かせない電化製品。
冷蔵庫、電子レンジ、ドライヤー、テレビ、パソコン、スマホ充電器など。

正直な話、ビリビリっと感電するような怖い思いをした人は、ほんのわずかだと思います。
厚生労働省が公表している2020年家庭における不慮の事故による死因も「感電」はありません。

ですが、会社で働くようになったら、「電気は危ない!だから、しっかり点検しないとダメだ!」って、言われたりしませんか?

そこで家庭用と業務用の違いについて、話を進めて行きます。

1.家庭用と業務用で、電化製品のどこがどう違うのでしょうか。

【家庭用】
電気をまったく知らない人が電化製品を使うことが前提にあります。

そのため、国の法律(電気用品安全法)によって赤ちゃんから高齢者まで安全に使えるように、危険リスクが高いものは売場に並ばないように規制されています。

【業務用】
家庭と大きく違い、「電化製品の取扱い方を知っている人が使う」ことになります。
このことを前提とするためにも、「低圧電気取扱特別教育」を行なっているのです。

2.なぜ「低圧電気取扱特別教育」が必要なのでしょうか?

会社は、電気の事故だけに限らず、事故を起こさないためのルールを、高所作業、酸欠、有機溶剤などに起因する災害の要因別に細かく決めています。

その一端のために「低圧電気取扱特別教育」があるのです。

ちなみに「低圧電気取扱特別教育」は、
・電気の事故はどうやって起こるのか?
・事故からどうやったら守れるのか?
・安全に作業を行なうにはどうすべきか?
等々、座学と実技を通して法的に規定された時間を満たすように学習する必要があります。

3.業務用の電化製品の方が、注意が必要なのは、なぜでしょうか?

 仕事の現場で使われている様子を少しのぞいてみましょう。

A君は、いつものように就業時間内に決められた仕事を終わらせようと、鉄板の傷を電気グラインダーで削っていました。
仕事が終わり、グラインダーを片付けようとコードの先を握り5メートル先のコンセントからコードを引き抜きました。
その瞬間、コードの中で電線が切れそうな状態になってしまいましたが、コードの中は見えません。
A君はそのままコードをグラインダーに巻き付けて収納箱に入れてしまいました。

また、B君の作業場は、屋根のない夏の日差しが容赦なく、焼けるような暑さとムシムシと蒸し返すような湿気が混在するようなところでした。
そのような過酷な所で、日差しで焼けた鉄板に指定された通りに電気ドリルで穴を開ける作業を担当していました。
途中でクーラーの効いた休憩所で身体を休め、乾いた喉を潤すため水分補給を行ないますが、電気ドリルは日差しを浴びてムシムシする現場に置かれたままになっていました。

A君、B君が使っていた過酷な電化製品のその後を想像するだけでも、ていねいに扱われる家庭の電化製品と違い、恐ろしい結末が見えてきそうですよね。

4.まとめ
自分が知らないことを全て学ぼうとしたら時間がいくらあっても足りませんが、興味を引くものや疑問に思うことに少しだけ、目を向けて調べてみるのも如何でしょうか?
ひょっとしたら、新しい知識で「目からうろこが落ちる」こともあるかも知れませんね。


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★コラムと関連する研修紹介

低圧電気取扱特別教育
研修日程等詳細はコチラ↓↓↓
https://www.kobelco-hrd.com/coursedetailtech2022.php?22487